私たち守田屋の歴史は、郡山で開いた食堂から始まりました。新源泉が湧出したことをきっかけとし、1958年に旅館業へと進出。3室のみの小さな木造宿でした。高度成長期に入ると、磐梯熱海温泉には多くの団体宴会客が押し寄せるようになり、当館も15室を有する宴会型の宿へと発展します。しかし、ブームが去ると来客数も減少の一途となり、いつしか地元の同窓会や老人会などで利用される特色のない宿に落ち着いていました。

2001年、大きな転機を迎えます。須賀川市で開催された地方博覧会「うつくしま未来博」による宿泊特需を目の当たりにした若き4代目が、その売上を継続させるべく経営改革に乗り出します。県内で主流だった宴会型の宿から脱却し、少人数高単価型への転換を決断します。新たな目玉とした露天風呂付き客室は時代のニーズにマッチ。宿泊料金を従来のほぼ倍となる2万円超えに設定したにも関わらず、客室稼働率は90〜100%を持続。現在では全10室の露天風呂付き客室を有する "小規模で高品質な宿"として、旅行専門紙に数多く取り上げられる人気の宿へと成長しました。

私たちが宿を構える磐梯熱海温泉は、東京から電車で2時間弱。猪苗代湖、喜多方、会津若松といった観光名所にほど近い便利なロケーションにあります。 閑静な温泉街を流れる五百川のせせらぎは、客室や浴室に風情を届けてくれます。 県内では希少な個人宿泊型専門宿として、和モダンな全室露天風呂付き客室、東北らしい心からのおもてなし、地元会津の食材を使ったこだわりの料理が強み。館内随所に設けた“止まり木”も特徴です。モダンなロビーラウンジ、北欧風インテリアのカフェラウンジ、会津の民芸品や食器などを揃えたこだわりセレクトショップ、露天の湯上り処などの居心地の良い空間で、心行くまでゆったりとした時間を過ごしていただけます。

当館では“お客様と共に創る宿”をめざしています。「あたたかい記憶が宿る」を意識して、すべてのスタッフはまるで我が家にお迎えするような気持ちで、おもてなしに努めています。小規模な宿だからこそ、各スタッフがお客様のお顔を覚えることができ、一人ひとりのお客様に応じたよりきめ細かい接客を実現。おかげさまで、お客様の約30%がリピーターとして定着しています。

「ここの料理がまた食べたくなって来ました」お客様のその言葉は私たちの一番の喜びです。 "何度でも料理を食べに来たくなる宿"となるべく、器、食材、調理、空間といったすべての要素において"美味しさ"を追求しています。当館の料理は、2016年10月に就任した佐藤勉料理長の手により、大きな飛躍を遂げました。 安心で安全な福島の極上素材に着目。郡山の肥沃な大地が生み出すお米、会津野菜、会津地鶏、福島県のブランド地鶏・川俣シャモ、阿武隈川メイプルサーモンといった安心で安全な旬の食材を吟味し、仕入れ。料理長が生み出すレシピや調理技術はお客様から高い評価をいただいています。

料理を彩るこだわりの器も自慢の一つ。地産の食材は地産の器に盛って提供したいというこだわりから、地元の名品である会津漆器や陶器を使用しています。 進化し続ける料理や季節のお料理に合わせて、その他の新しい器も取り揃えています。当館ならではの、目と舌の両方で味わえる心に残る会食を提供しています。

当館では、卒業祝い、入学祝い、還暦祝い、長寿祝い、結婚記念日、お誕生日といったイベントでのご利用も多くいただいています。 夫婦、家族、親戚同士で過ごす特別な時間を演出し、ケーキや色紙、赤いちゃんちゃんこ等の手配をはじめ、オーダーメイドな対応も可能。スタッフ一同、お客様の笑顔のために全力でサポートしています。

当館のもうひとつの顔が「ブライダル事業」。和モダンな空間を贅沢に使用いただけるようにと、1日1組の完全貸切りスタイルです。 テーブルレイアウトやカラーコーディネートをはじめ、ゲストへのサービススタイルまですべてが自由。新郎新婦が描く理想の結婚式を、専門のプロスタッフチームが実現させています。本格会席料理のクオリティとブライダルならではの華やかさを両立させた料理も自慢です。ここで過ごした時間が思い出となり、毎年の記念日には当館で料理を楽しまれる方もいらしゃるなど、大切な場所として支持をいただいています。